「日本一、牡蠣を見ている男」がつくる美しい牡蠣、くにさきオイスター
海外で牡蠣を食べた時、その小ささに驚いたことはないだろうか。また、キリリと冷えた白ワインとともに、生で食されているということにも。「くにさきオイスター」は、そんなスタイルが似合う、牡蠣好きにはたまらない牡蠣。
まるで海の宝石「くにさきオイスター」
「くにさきオイスター」は、大分県国東市と産業機器メーカーのヤンマーの水産研究開発施設「ヤンマーマリンファーム」、そして漁協の協力のもと、2015年に開発された。指揮を執るのは、牡蠣ひと筋30年以上、「ヤンマーマリンファーム」所長・加藤元一さん。「多分、日本一、牡蠣を見ている男だと思いますよ」と笑う。
日本での牡蠣の主な養殖方法は、ホタテなどの貝殻に稚貝を付着させて育てる「カルチ型」で、稚貝を海に沈ませた後はほぼ自然任せ。それに対して、ここでは自社で研究開発した稚貝(牡蠣の赤ちゃん)を収穫まで一粒ずつバラバラの状態で育てる「シングルシード方式」を採用。海の状況と牡蠣の生育にあわせて干潟と沖合の2カ所の漁場を使い、移動させる度に牡蠣を洗浄しカゴを移しかえて管理している。手間はかかるが、その分、きれいなカップ状の殻を形成できる上に、殻に余計な付着物がつきにくく、磯臭さや雑味のない上質な甘い味わいに仕上がるという。
さらに安全面でのケアも万全だ。大分県や国東市と協力し、養殖海域でノロウイルスなどの食中毒原因菌が基準値を下回っているかどうかを定期的に調査。基準値が下回っていることが確認された牡蠣は、水揚げ後、外部検査機関にて検査される。その間の牡蠣の保管は、ノロウイルスよりも目の細かいフィルターでろ過した清浄海水のプールで。
安全確認後はさらに水槽を変え、清浄海水に紫外線殺菌装置を使った、ろ過精度のより高い海水で約20時間浄化し、ようやく出荷となる。また、種苗は自社生産し、生育履歴を赤ちゃんの頃から管理するという徹底ぶり......この姿勢はまさにアンビリーバブルだ。
手塩にかけたその味は?
届いた箱を開けてまず驚いたのは、牡蠣特有の臭みが全くないこと、そして、聞きしに勝るふっくらとした姿の美しさだ。剥いて口に運ぶ。そして、そのクリーンな味、かんだ時に歯に伝わるシャキシャキ感に、再び驚かされる。その後は、うまみと甘みで口中がスーッと包まれていく......。
小ぶりで美しい形、雑味のないピュアな味、徹底した品質管理、そして、身入りが均一でロスが少ない。こうした「くにさきオイスター」の特徴は、料理人の料理の幅と想像力を広げてくれるだけでなく、店で提供することの安心感にもつながっている。その証拠に、スタートからわずか4シーズン目にもかかわらず、和洋中問わず、有名シェフが続々と取り扱いを始めているという。
出荷時期は12月から4月下旬まで。春先の産卵期に向けて時を経るごとに甘みやうまみ、クリーミーさがどんどん強まっていくという。「くにさきオイスター」は、そんな味わいの変遷もあわせて楽しんでみたいブランド牡蠣なのだ。
問い合わせ
国東市 林業水産課 水産係
TEL : 0978-72-5198
くにさきオイスター公式サイト:
https://www.kunisakioyster.com/ja/