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海森モリTV 第18話:工藤先生とともに4代目アマモ場調査

海創造プロジェクト


江の島の海には、かつてタツノオトシゴ生息していました。そんなタツノオトシゴが戻ってくるくらい海をキレイにするために、江の島の海に森をもどす「海さくら海創造プロジェクト」を追う番組「海森モリTV」の第18話です。

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本文
「はい、こんにちは! 海森モリTV 海森モリ学園校長 古澤純一郎です。今日は11月27日、4代目アマモ、現在90ポット育てているんですけれども、そのアマモがしっかり根付く場所はあるんだろうかということでですね、今日はこちらの工藤さん、そして北村さん、そして輝くん、4人でですね、4代目アマモが育つ場所を先生に見ていただいて......ありそうですかね?」

「そうですね。私もそういう目で、アマモが生える場所として、まだ江ノ島の海に潜ったことがないので、しっかりアマモの身になって、今日はここなら生えるだろう、生えたいなという場所を探したいと思います」

「ありがとうございます。で、2代目アマモがコウイカも卵を産んで根付きましたよね、そのところと今回、北村さんが漁師さんたちに聞いて、元々アマモが生えていたよっていう場所がありますので、そこをもう一度見てもらって、そして専門家の皆さんと『本当に生えそうだぞ!』というところを、見極めたいと思います」

「そもそも生えないぞ、というのであれば、大切で貴重なアマモなので、もうちょっと育てて群生にしてから植えるとか、そんなケースも考えています。そして、いいところあったぞ! となったら、アマモを今までポットで植えてたんですけれども、もう貴重なアマモなので、アマモに似たダミーを作ってきました。植え方を3種類くらい工夫しております。ちょっとアマモに重りをつけたり、棒をつけたりしてですね、根をはってアマモがスクラムを組む前に抜けちゃいますので、それまでにしっかり根付いてほしい、といったところで、そういった対策で、どんなのが良いのかというのも、生えそうな場所に植えていただくという作業になります。今日の水温はどれくらいですかね?」

「葉山は19度ですね。まだあたたかいです、陸にくらべると」

「そうですね。寒いと思いますが、この4人で、そして皆さんの力を借りて、最高のアマモ場を見つけたいと思います。皆さん、よろしくお願いします!」

「よろしくお願いします」


「はい、船が出発しました。これからアマモが植えられそうな場所を工藤さんに見てもらって、本当に生えるかどうか状況を見てみたいと思います、ドキドキしています」

「最初、2代目が生えたあたりでいきましょうか。植え方、まずこれが通常バージョン。アマモにですね、紙粘土をつけたこういうやり方もテストします。来月また、どうなっているかをテストします。そして次が毒まんじゅうバージョン。どういうのかと言いますと、ここにですね糸が入っておりまして、この糸の下に重りがついているというのが毒まんじゅうバージョンです。続きまして、チャーシューバージョン。これはアマモに対して、糸をこの中でからめてます。なので、これを重りにしてやるという形です。これが糸でしばってるのでチャーシューバージョン。そしてこれ、きりたんぽバージョン。アマモと棒がひもで結ばれております。それを紙粘土で結んで地中に植えると。なぜ、これをテストするかというと、アマモが根をはって群生になる前に抜けないようにするために、いろんなテストをするということになります。なので4種類、2代目アマモが生えた場所でテストしてもらいます」

「透明度はいいみたいです。2代目アマモが生えたところ、専門家の工藤さんとダイビングショップのおふたりにしっかり見ていただいて、海底の土がどうなのかとか、光の具合とかですね。本当に4代目アマモ、大切で数少ないアマモですので、今度こそ根付かせたいので、しっかりと調査してですね、植え方までテストしてもらおうと思っております」

「西浦の防波堤と、そこの桜からそのまま真っすぐ行ったところに、亀の甲羅みたいなのがあると思うんですね。見えますか? あのへんが2代目アマモが育った場所ですね。今この船から、そこまでの道すがら、どういう海底になっているのかというのを調べてもらいながら、2代目アマモが生えた場所に工藤先生を輝くんが、ご案内しているといったところです」

「見ていかがでしたか?」

「そうですね。海底のですね底質、砂の粒子の状態だったりが非常に良いかなと。ただですね、波の影響が相当強い場所だな、というのは感じましたね。具体的には波紋ですね、リップルマークがしっかり、船がとまっているあたりから、できてるんですよ。なので波の力を強く受けていて、本当はもうちょっと水深がある場所の方がいい。ただね、いま透明度がいい状態ですけど、夏場の透明度が悪くなった状態のときに、どこまで光が届くか、そのせめぎ合いだと思います」

4種類のダミーアマモを植えました

「(ヒトデを手に持ちながら)これがいることで、海がキレイとか汚いとか言うことが分かるんですか?」

「えーとですね。これがいるということは、エサにしている生き物、2枚貝がメインなんですけど、貝が多く住んでるってことなんですね」


「西浦からですね、こちらのもうちょっと沖の方にやってきました。元々ここは、漁師さんにアマモの群生があったと教えていただいた場所なんですけれども、前回ここを輝さんたちに潜ってもらって、砂を工藤さんに送ったところ、ちょっとそのときの状態はあまり良くなかったというような状況なんですけど、再度ですね、元々アマモがたくさん生えていた場所らしいので、もう一度潜っていただきたいなと」

「元々生えていた場所というのがとても重要で、われわれが目指すのはアマモ場の再生なんですね。元々あった姿を取り戻す、蘇らせるという意味では、とても意味がある場所だと思います」

「先ほど説明した通りですね、ここは昔アマモがたくさんあった場所です。西浦からずっと先に行った、西浦の向こう向こうと呼びましょう。そしていまカモちゃんたちがたくさん休んでいるところがA地点、ちょっと奥まったところです。そしてB地点、ブイが浮いているところ、いまB地点の方を工藤先生と輝ちゃんたちが潜ってくれておりますが、どっちの方が今、水質や海底の土の状態がいいかですね。今潜ってもらっています」

「はい、おつかれさまでした、すいません。先ほど、最初に潜ってもらったところは、どうだったでしょうか?」

「ブイのところですかね。西浦にくらべてですね、水深があるところです。そのせいなんでしょうけれど、海底面が非常に落ち着いている、安定している印象を受けましたね。アマモが抜けるリスクとかは、西浦より低いと思います。一度根付けば、かなり安定してしっかりと育つんじゃないかなと思います。実際に、かたかったですよね、なかなかスコップが入らない」

「かたいところにアマモの根は大丈夫なんですか?」

「あのレベルなら大丈夫です」

「その場所から、もうちょっと西浦寄りの場所に、そのあと潜っていただきましたけど、そこはいかがでしたか?」

「そうですね。西浦かブイのところかというと、ブイの方に近い感じですけれども、やっぱり両者の中間という感じ」

「そうなんですか。じゃあ、ベストとしてはブイのところらへんにアマモを植えると」

「それがいいと思います」

「波の状態も土の状態もいいんじゃないかと」

「ええ。ただ心配なのは、水深が深いので夏場の透明度が落ちたときに、光不足にならないかなと。ですから3か所に植えるのがいいと思います。西浦も、こっちも、中間も」

「なるほど。それで植え方のテストをしているので、よりいい状態で......。ポットは抜けやすいんじゃないかなと思ってるんですよね、だから何か違うやり方でしっかり根付かせていければと」

「いや、いいシミュレーションになったかと思います。とくに粘土のやり方、ダイバーとしても扱いにコツがいるところなんですけど、今日やってもらった方もすごい上手で、アマモ植え付けのダイバーとして雇いたい(笑)」


「皆さん、今日はお疲れさまでした、ありがとうございました。北村さんに船を出していただいて、江ノ島の裏の方に行ってきました。3個の場所にですね今回、4種類の植え方をやりましたけれども、輝くん植えていただいてどうでした? 実際にアマモを植えるときに、砂が舞っちゃうとか、そういうのはどうでした?」

「そうですね。やっている感じは、本当のアマモのポットを植えているのと、あんまり変わらない感じで植えられるんですけど、やっぱりそれこそ工藤先生が植えているところを見ていたんですが、長いきりたんぽ型とかが、バシッと入ってくれました。1番安定しているなと思いながら植えました」

「先生は見ていて、きりたんぽ型とかチャーシュー型とか......東京湾では普通にアマモに紙粘土でやったりしてましたけど、新しい海さくらのきりたんぽ型は可能性はどうですか?」

「あれが1番安定性がいいですよ、バシッと決まる感じが。ほかの中に重りを仕込んだものなんかも、その分比重が重くなってくるので、安定性が高いなと思います」

「じゃあ、より良くなる可能性がありますね!」

「今度来たときに、逆にどれか抜けていたりするといいですね。そしたら、これだというのが。みんなあると、どれなんだろうと......」

「次回、1か月後にまた北村さんのお力を借りてですね、輝くんたちに潜ってもらって、実際に植えた場所が、波がどうなのか、または抜けていないかとか、そういったところをチェックしていただければと思います。ちょっと大きな進歩ですね、また」

「ですね!」

「はい、皆さま今日は、ありがとうございました!」

「ありがとうございました!」

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